7月 28th, 2016の履歴
D付ボーリング&ホーニング
いつもお世話になっております。畑仲です。
エンジンオーバーホールの続きです(^。^)。
D付ボーリングとは、当社で行っている加工です。シリンダーヘッドの代わりのアルミ製のダミープレートを規定トルクで締め付けてから、シリンダーの内径をボーリングします。
特にアルミブロックはヘッドボルトを締めると、シリンダーが歪みますので、歪んだ状態でボーリングしておけば、ヘッドを組んだ運転状態では真円に近くなってピストンクリアランスが正確になります。
なので、シリンダーが加工から上がってきて組みつけのときにクリアランスを測ると、少し楕円になっています。
当社ではシリンダーのクリアランスを各気筒ごとに、スカート方向に上部、中間、下部と、ピン方にも上部、中間、下部と合計6ヵ所測定します。
そうするとヘッドボルト締めていない状態なので、上部が縦横の寸法が変わって楕円になっています。そして下に下がって測定すると楕円ではなくなります。今回は3/100のクリアランスなので、上部はスカート方向は2/100でピン方向は4/100でした。平均を取ると3/100なので問題ないようです。運転状態ではキッチリ3/100でクリアランス取れるでしょう。
これの重要な点は、ボーリング時と同じ締め付けで組むということです。通常は純正ボルトでマニュアルと同じ締め付けで問題無いのですが、加工時は純正ボルトで、組み込むときに強化ボルトに変更してしまうなど・・・やばいです。鉄のブロックではそれほど酷くはないと思いますが、アルミブロックで強化ボルトを使うとかなり大きく歪みますので、ピストンの当たりがおかしくなります。是非注意してください。加工の発注時には是非使用条件を詳しくお伝えください。m(__)m。
強化ヘッドボルト、強化メインキャップボルトどちらも影響します。
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