バルブすり合わせ
いつもお世話になっております。畑仲です。
今日の午前中は、去年ターボを取り付けしたFT86のお客様が、エンジン壊れたと飛び込んできました。設定よりブースト上げちゃったらしいのでもしや壊れたかな?とみてみたところ・・・・キャニスターのパージバルブに行くホースが抜けておりました(^_^;)。大事無くてよかったです。お客様にはブースト設定を下げてもらい、そのほか異常無いか、確認して納めました。ブーストは守ってくださいね。
バタバタしながら午後からは久しぶりに車検場に車検を受けに行きました。八王子車検場なのですが、現在4コースを工事していて劇混みと聞いていたのですが本日は空いていました。合法ですがキャリパーキット前後付いていたり、リモコンで車高調整できたり、マフラー変っていたりで、みっちり見られましたw。ただ、お車が古くてもピカピカなので好印象だったらしく、とてもフレンドリーでしたw。
そしてやっと表題のバルブすり合わせです(^_^;)。
バルブシートカット、バルブ研磨済みなので、ちょっとこすれば当たりきれいに出ます(^。^)。コンパウンドつけてすり合わせして、光明丹をオイルで溶いたものを使って当たりの確認します。
光明丹も塗りすぎるとわけ判らないので、薄ーく付けて当たりを確認します。
当たりをすべて確認したら、バルブとヘッドを洗浄して組立です。
その横では、加工が終わったEJ207の組み立ても始まっています(^。^)。
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メタルクリアランス測定
いつもお世話になっております。畑仲です。
今日のお題は昨日の続きでメタルクリアランス測定、調整です。
当社の場合は良くマニュアルに載っているプラスチゲージと言う物を使いません。好みの問題と言うか個人的な感覚で、特にコンロッドのオイルクリアランス測る場合とかでは、締め付けするときにコンロッド自体にも力が掛かるのでゲージを余計に潰してしまうような気がします(^_^;)。メインメタルではそういうことは無いのでしょうが。
袋には0.0005 inchごとの幅が印刷されているので、0.0127mmの測定ができますね。アメリカから来ているのでメトリックでない事も今一好きになれない理由かも。インチとかフィートとか計算面倒ですw。
当社ではマイクロメーターでクランクのジャーナル径を測り、シリンダーゲージで0点を合わせて、その差を読みます(^。^)。慣れているせいもありこの方が簡単です。
もちろん測定するときはマニュアルにしたがって締め付けしています。締め付けトルクが変ると、ハウジングの真円が出なくなってしまします。締めすぎるとつぶれれて縦方向が狭くなるし、緩いとつぶれ足らなくて横が方向が狭くなります。
これはブロックのクランクハウジングをラインボーリングする時やコンロッドのハウジング内径を加工するときに予め規定トルクで締め付けてからボーリングしている為です。
今日はブロックとクランクの勘合マークで予め頼んでおいたメタルを組んでクリアランス確認しましたが、メインメタルの1ヶ所だけ0.02くらい広かったのでメタルを1サイズ厚いものに変えます。
基準値内ですが、狭いところと広いところが有ると、広いところのオイル流量が多くなって、狭いところのオイル流量が減ってしまうように思いますので。基準値が±0.02mmとすると、0.04mmの幅がありますが、なるべく狭いなら狭いほうに合わせていくとか、広いなら広い方で統一しています。
基準値内ならokという事にしちゃうと、流れ作業で組むのと変らないですから(^_^)v
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D付ボーリング&ホーニング
いつもお世話になっております。畑仲です。
エンジンオーバーホールの続きです(^。^)。
D付ボーリングとは、当社で行っている加工です。シリンダーヘッドの代わりのアルミ製のダミープレートを規定トルクで締め付けてから、シリンダーの内径をボーリングします。
特にアルミブロックはヘッドボルトを締めると、シリンダーが歪みますので、歪んだ状態でボーリングしておけば、ヘッドを組んだ運転状態では真円に近くなってピストンクリアランスが正確になります。
なので、シリンダーが加工から上がってきて組みつけのときにクリアランスを測ると、少し楕円になっています。
当社ではシリンダーのクリアランスを各気筒ごとに、スカート方向に上部、中間、下部と、ピン方にも上部、中間、下部と合計6ヵ所測定します。
そうするとヘッドボルト締めていない状態なので、上部が縦横の寸法が変わって楕円になっています。そして下に下がって測定すると楕円ではなくなります。今回は3/100のクリアランスなので、上部はスカート方向は2/100でピン方向は4/100でした。平均を取ると3/100なので問題ないようです。運転状態ではキッチリ3/100でクリアランス取れるでしょう。
これの重要な点は、ボーリング時と同じ締め付けで組むということです。通常は純正ボルトでマニュアルと同じ締め付けで問題無いのですが、加工時は純正ボルトで、組み込むときに強化ボルトに変更してしまうなど・・・やばいです。鉄のブロックではそれほど酷くはないと思いますが、アルミブロックで強化ボルトを使うとかなり大きく歪みますので、ピストンの当たりがおかしくなります。是非注意してください。加工の発注時には是非使用条件を詳しくお伝えください。m(__)m。
強化ヘッドボルト、強化メインキャップボルトどちらも影響します。
コメント(0)エンジンオーバーホール
いつもお世話になっております。畑仲です。
現在なつかしのVG30DETTをお預かりして、エンジンオーバーホールしています。やっとボディに乗せてエンジン掛かったところです(^。^)。
ピストン入荷待ちだったり、加工待ちだったり、長くお預かりしてしまいましたが何とかエンジン始動までこぎつけました。
そして組み立て中のB16Bです。これもなかなか希少になってきました。
純正オーバーサイズピストンを手に入れまして、ダミー付ボーリング&ホーニングで組上げます。ブロックの加工が上がったのでまずはブロック周りから組み立て始めます。(^。^)
純正オーバーサイズピストンは現在メーカーからは出ないのですが、いろいろ探し回って手に入れました。
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エンジンオーバーホール
恐ろしくサボってしまいました。畑仲です。
約半年振りですね。半年もブログ更新しないショップに行く気起きないと、お叱りを受けました(>_<)。
全くその通りでございます。(~_~;)
最近お問い合わせが多いのが、エンジンオーバーホール、載せ換えなどです。愛着のある愛車も走行距離が伸びるにつれて色々不具合が出たり、なんだかパワー感なくなってきて・・・・という感じでしょうか。
エンジンオーバーホールって、一言で言いますが、内容にはそれこそピンからキリまで有ります。私が提案するのは走行距離に応じて必要であろう内容で提案させていただいています。しかし、ネットオークション等で妙に安くオーバーホール済みエンジンと言うものを売っています。
一度お客様に頼まれて、オークションの出品者に問い合わせた事があります。オーバーホールの内容はどうなっていますか?という問いに対して、中古エンジンをベースに分解洗浄、組立という事でした。そこでベースエンジンの走行距離は?と、聞くと、不明ですとの答えでした。
そのエンジンは、最新の車種でも20年落ちは間違いない車種でしたので、シリンダーの状態は悪くなかったとして(~_~;)、ピストンリングやメタルなどは交換してないのですか聞くと、はい再使用ですとの答えが返ってきました。
これって、オーバーホールと言えるのでしょうか?分解してガスケットキットを交換しただけ?ですよね(~_~;)。出品者の方は正直に答えてくれたので、悪い人ではないのでしょうが。
走行距離が伸びていれば、ピストンリングも磨り減ってオイル上がり起こしますし、シリンダーも磨り減るので、オーバーサイズピストンでシリンダーを綺麗にボーリングしなおして、正常なクリアランスに戻さなければ、本来の性能は戻りません。それにバルブにもカーボン等噛んでアバタになってしまうので、バルブシートカットやバルブフェースの研磨もしなければ圧縮漏れてしまいます。
もちろんその費用は掛かってしまうのですが、安いとは言っても10万、20万で済む訳ではありませんので、載せ換えてすぐにオイルスモーク出ちゃったり、オイル消費が激しかったりしたら全く無駄になってしまいます。
そんなことを考えさせられる事があります。
写真が無いので、弊社コンプリートエンジンの写真を貼っておきます。きっちり作り込んだコンプリートエンジンです。
海外に出荷した4G63エンジンEvo9用2.2Lです。
ターボキットと一緒に木箱に納めて船で送りました^^。
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