3月 2
バルブタイミングの調整中です
こんにちは、担当Aです。
あれだけ「もう寒いのは勘弁」といってるそばからこの寒さ。心底、春が待ち遠しいです。
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さて、今日も何の気無しに工場の様子を伺っていると、メカニックのOくんがB16Bの組立中。
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ハイコンプピストンにカムという、オーソドックスな組み合わせのコンプリートエンジンです。
途中経過の写真は一切撮っていないので、ピストンとかはお見せできませんが
とりあえずこちらの写真を見てください。
これぞVTEC!的な部品ですね。え?何が?って感じですか?
ロッカーアームです。これぞVTEC機構です。
両側のロッカーは「ローカム」、まん中は「ハイカム」のカム山がそれぞれ当たります。
ローカムで動作しているときはまん中のそれぞれのロッカーはバラバラに動作するので、
ハイカムの動きはバルブに伝わりません。
ハイカムに切り替わるときは、3個のロッカーを串刺しにするようにピンが通るようになっていて、
ハイカムの動きが両側のバルブに伝わるようになります。
と、今さらな説明はこの辺にしておきまして、今回のこの写真の見所は
ロッカーアームとバルブリテーナーです。
ロッカーアームは純正ですが、「新品」です。
こいつ、摩耗します。カムの当たるところが減って、段が付きます。
そのままにはしておけないので新品に交換です。
写真のロッカー3個で1セット、お値段は1万円近くします。一台分で約8万円。ぐぅ~。
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リテーナーはチタン製です。軽量、高剛性。
変な色をしてますが、これは表面処理のせいです。
耐摩耗性を上げ、スプリングの当たり面の段付き、変形を防ぎます。
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ハイカムを組んだのでバルブタイミングは実測して調整します。
カムには設計バルタイがありますので実測しなくてもだいたいのバルタイにはなりますが、
面研やらヘッドガスケット交換やらでバルタイはズレますので、実測するのがよろしいですね。
(っていうか、だいたいのバルタイじゃ困るでしょ)
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クランクを回して、バルブが開いたときの角度をこの分度器で確認します。
バルブが開く量は上の写真のようにダイヤルゲージで正確に測定します。
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Oくん、真剣そのものです。
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ちなみに、ホンダのB型などこの時期のエンジンの一部は、他のエンジンに対して逆回転します。
当然、バルブタイミングを調整するときも逆に回すので、
初めてこのエンジンのバルタイ調整をする人の中には、混乱して頭が逆回転する人もいます。
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「バルタイ調整のやり方」などを問い合わせされることもありますが、
電話では説明できないのと、説明を受けたぐらいでは正確な測定が出来ないので、
やったことがない人は出来る人と一緒にどうぞ。
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間違えると、エンジン不調、最悪は破損ですよ。
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以上、「今日の工場」のコーナーでした。
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