Inside JUN Machine shop

‘よくある質問(FAQ)’ カテゴリーのアーカイブ

新品ブロック到着・・・しかし

2011 年 5 月 31 日 火曜日 by 営業B

本日到着した新品ブロックですが、フタを開けるとこのような状態でした。天地逆に入っていますがこれがデフォルトです。

別の角度から

本来は四隅に発泡スチロールが段ボールにボンド止めしてあってこれがクッションになってるはずなのですが、見事に直打しています。

そしてブロック本体を人力で(涙)移動すると

・・・まあ見事にスライディングしていますな(^^;

肝心の本体はというと

左上のビニールが破れてダウエルピンに段ポールが食い込んでいるのがお分かり頂けると思います。

この後ビニールを取り簡単に点検しましたが、取りあえず致命的なキズ等はありませんでした。

とまあ、今回は無傷でしたが過去にはやはりブロックの面研を要するようなキズが入ってしまっていたものもありました。

お問い合わせ時に「中が動かない様にして下さい」とご案内している理由がこの辺だったりします。ちなみに中味が動いてしまう状態の場合運送会社さんの対応も異なってくる様です。くれぐれもご用心の程を。。。

ただ箱自体の強度は他メーカーさんの物と比べても高い方だと思いますので、ちょっとひと手間で俄然安全な梱包荷姿になります。

3SGのシリンダースリーブ

2010 年 1 月 19 日 火曜日 by 営業C

今回はちょっと趣向を変えて、画像無しのお話しだけにしてみようかと思った営業Cです。

たまにある質問なのですが、「○○のシリンダーにスリーブを入れて修理をしたいのですが…」

な~んて相談はよくある事です。

確かに、もう生産中止になっているシリンダーや中古シリンダーも入手できないモノに関しては行う事が多々あります。

バイクのようにスリーブの入れ替えが効くならよいのですが、車のエンジンの大半は鋳鉄製でブロックとライナーは一体式です。

アルミシリンダーの場合は鋳込みのライナーが入っていることも多いですね。

こういったシリンダーにドライライナーを入れる場合はブロック剛性により異なりますが、ドライライナーの必要肉厚は

使用目的からすると薄い方が望ましいですが、加工時の変形や圧入時の変形、運転中の変形、材料などを考慮したうえで決定します。薄すぎると運転中に波状の変形を生じますし、ピストン・ピストンリングの当たり不良も起きます。それがスカッフィングやガス抜けの原因にもなります。ですので、適度な肉厚が必要なんです。

波状変形が起きると、オリジナルシリンダーとの密着性が悪くなり熱伝達が十分に行われず、均一な冷却が得られないのでピストンにも悪影響を及ぼします。

オリジナルシリンダーとドライライナーの密着性の良し悪しがドライライナーの効果を生かすカギだったりします。

ドライライナーの最低肉厚を決定する為には、オリジナルシリンダーの残り代(肉厚)にも注意が必要なのです。

オリジナルシリンダーの残り代にもライナーと同じ事が言えますので、この残り代が少ないと機械加工も難しく、真円度が得られなかったり、上と下で寸法が変化してしまう事もあります。

また、ボアアップが前提となりますと、ブロック剛性が低下してしまう事は避けられません。

ちょっと話がずれてしまいましたが、先日、久しぶりに3SGにライナーを入れて修理をしたいとの相談を受けました。

ええ、当社は以前にトライした事がありますよ。でもあのシリンダーはダメでした。オリジナルのシリンダー肉厚が薄く、加工が難しいうえに、入れるライナーも極薄。そして鋳巣穴も出てきました。最悪のパターンでした。

必要なライナー厚みを優先するとシリンダーには穴があく。シリンダーの最低肉厚に注意するとドライライナーは極限まで薄くなり、締めシロで不具合が生じてしまう。最悪はライナーが落ちてエンジンブローやLLCがオイルに混入します。

ライナーを入れる為には色々と制限がある中でどの寸法と加工精度がベストなのかを探る旅ではあります。

現にSR20なんかは今でも形状変更を行った物を試作し実験しています。当然、トライアンドエラーなので、悪い方向へ行く事もしばしばあります。

その最たる物が3SGでした。あのシリンダーはオリジナルシリンダーの肉厚が薄すぎてどうにもこぅにもLLCが混入してしまいました。(鋳巣穴やウオータージャケットに貫通したのも原因ですが…)ですので、現状としてはリスクが大きすぎて受注をしていないのが現状です。

もし、本気でライナーを入れる場合にはブロックを一台犠牲にしてベースとなるシリンダー肉厚の最低肉厚を知るために切断して調べる事が最も確実といえるでしょう。しかし、量産ブロックの場合、鋳型ズレなどもありますので平均値を求める必要性がある事も念頭において頂きたいです。ボアピッチも重要です。サイアミズタイプかフルジャケットかなども念頭に置きながら考えなくてはいけません。こりゃまた無理難題な感じですよね。

ライナー入れと一言に言っても色々と難関が待ち構えているのです。

その当たりを少しでも理解して頂けるとありがたいです。

なんか今回は愚痴っぽいですねぇ…w

500SL

2009 年 10 月 13 日 火曜日 by 営業B

こんばんは、営業Bでございます。

先日D1最終戦と併催されたパワーツアー2009に私めも行ってまいりました。私は11日のみの参加でしたが、好天にも恵まれ、のんびりしてました(汗

詳細はJUN AUTO MECHANICのブログ「Inside JUN Auto Mechanic」に担当Aさんが書いておりますので、こちらを参照頂ければと思います。。

と投げてみる(笑

ちなみに上記URLの画像2枚目の左側でまどろみつつ立っているのが私めでございます(^^;

さて、こちらはちょっと当社としては珍しいこんなものがやってまいりました

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表題のヘッドです。ヘッドassyでお預かりし、点検後お見積り、ご了承頂いた後に実作業といった段取りで進めさせて頂いております。

別途点検等の工賃が発生してはしまうのと、納期面でどうしても時間がかかってはしまいますが、こういった形での受注についても承っております。

分解工賃等については搬入時の状況等により異なりますので、お気軽に弊社までお問合せ頂ければと思います。

梱包の重要性その2

2009 年 8 月 20 日 木曜日 by 営業B

こんばんは、営業Bです。お盆休みは通勤バイクの修理でほぼ潰れてしまいましたとさ(涙

その顛末でも書こうかと思ってたのですが、あまりにお恥ずかしい状況でしたので今回は自粛させて頂きたいと思います。

それはさておき、今回はその2として痛い物をご覧頂こうと思います。

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画面中央下の水路がすごい事になってます。アップにすると

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さらにアップ

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いくらアルミブロックと言っても悲し過ぎます(泣

痛い物をさらすのはこの辺で止めにして、回避するにはどうしたら良いか?

経験上、最も大切な事は「中で現品が動かない様にする」ことだと思っています。ですからきちんとした箱に入っていなかったとしても、お送り頂く物が中で動きさえしなければ無傷で到着する場合が多かった様に思います。

逆にしっかりとした箱の中身がアレだったこともしばしば。。。

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蛇足ながら、あえて「適度に」中味を晒す事で運送会社の方々にプレッシャーを与える等の高等テクもありますが、それでうまくいく保証はありませんのでお勧め致しかねます(^^;

サイズに驚きます。

2009 年 7 月 9 日 木曜日 by 営業C

とある日の事、「プロペラシャフトの加工を行えますか?」との問い合わせがありました。

「もちろん、行っております」と軽く返答してしまった営業Cでございます。

確かに、当社ではプロペラシャフトを短縮したり、延長したり、スプライン部分を別車種の物に交換したりする作業は日常的に行っております。パイプ径が違っていても旋盤で異径の物がつなげるようにワンオフでアダプターを製作し、熔接を行います。

しかし、今回の物はサイズが違いました。加工後の長さこそ乗用車と同じですが、パイプ径が違います。大は小を兼ねる。太いのは良い。あれくらい太くなりたい。じゃなくて…

届いてビックリ、前代未聞のサイズです。

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画像上は切り詰めた余り物、中央が今回の加工した物。下に置いてあるのはカローラのプロペラシャフトです。

遠近法でも使っているかのごとく太さが違います。加工前なんて絶対1人では持てません。加工後の短くなったヤツでもかなりの重量です。カローラのプロペラシャフトは片手で持てますがヤツは無理です。腰もイっちゃいます。

写真でみるとたいした事ないですが、現物はすごいです。アメリカンサイズなんてもんじゃありません。馬なみ以上です。

ちなみに、トラック用のプロペラシャフトですが、いったい何トン用なのか…

加工前は2メーターもありましたから、写真におさまりきれません。なので、加工後に撮ってみまつた。