カムシャフト研磨概要
こんな方に最適の加工です
カムチューニングをしたいが市販のカムが無い場合、今お使いのカムを再研磨加工し新しいプロフィールのハイカムを製作することが出来ます。
JUNでは、カムシャフトの研磨加工に於いてこれまでに様々なエンジンに対応する60,000件(=実績)にも上る膨大なカムプロフィールデータを用意しております。万が一、当社が保有するデータにご希望のプロフィールデータがない場合でも、カムの仕様に合わせて新規にプロフールをお作りいたします(別料金)。
ハイカム研磨とは?
ノーマルカムシャフトを加工してハイカムにする場合、通常ベースサークル径(バルブがリフトしない部分)を縮小させて[図中①]、相対的にカム山の大きさを大きくとる事でバルブリフト量を増加させます[図中②]。
このとき同時に、カムの作用角(バルブが開いている角度)も大きくすることが出来ます[図中③]。このようにして、ノーマルのカムシャフトをベースに、バルブリフト量と作用角を大きくしたハイカムが作られます。

ノーマル加工を行ったカムシャフトは、加工の特性上ベースサークル径が縮小している為、カムを組み付ける時に再度バルブクリアランス調整(ラッシュタイプを除く)を行う必要があります。バルブクリアランスをシムで調整するタイプのエンジンでは、通常より厚めのシムが必要になります。
バルブリフト量が増えた場合、バルブスプリングの負担増加やフルリフト時にバルブスプリングが密着してしまうことも考えられますので、仕様によってはバルブスプリングを強化品に交換する必要があります。
シングルカムでもバルタイ調整

ツインカムエンジンでは、インテークとエキゾーストのバルブタイミングは、調整式のカムスプロケットを使用することで、エンジンを組み付ける際個別に調整できますが、シングルカムエンジンでは、中心角(中心角が小さいほどバルブオーバーラップが大きくなる)はそれぞれのカムプロフィールによって、あらかじめ決まった角度になっている為、バルブオーバーラップ量を調整する事は構造上出来ません。しかし、シングルカムでも加工を行うことにより、バルブリフト量と、作用角に多少の制約はつきますが、中心角の変更も行うことが可能です。
カムシャフト研磨加工工賃表 - 外車(四輪・二輪)
作業内容 | 価格(10%税込) |
---|---|
シングルカム (OHV/OHC) | |
2バルブ | ¥77,000 |
4バルブ | ¥83,600 |
6バルブ | ¥92,400 |
8バルブ | ¥101,200 |
9バルブ | ¥105,600 |
12バルブ | ¥134,200 |
16バルブ | ¥167,200 |
20バルブ | ¥182,600 |
ツインカム (DOHC/VTEC) | |
8バルブ | ¥159,500 |
12バルブ | ¥167,200 |
16バルブ | ¥182,600 |
20バルブ | ¥194,700 |
24バルブ | ¥235,400 |
V型・水平対向エンジン | |
SOHC12バルブ | ¥167,200 |
SOHC16バルブ | ¥181,500 |
DOHC12バルブ | ¥235,400 |
DOHC16バルブ | ¥246,400 |
DOHC24バルブ | ¥306,900 |
DOHC32バルブ | ¥363,000 |
DOHC36バルブ | ¥420,200 |
タフトライド&リューブライト処理 曲がり修正(1本) | |
2気筒 | ¥10,120 |
3気筒 | ¥10,780 |
4気筒 | ¥11,440 |
5気筒 | ¥12,100 |
6気筒 | ¥12,760 |
カムプロフィール | |
作成(1種類) 対称(直打式) | ¥35,200 |
作成(1種類) 非対称(ロッカーアーム式) | ¥52,800 |
測定 DOHC (1種類) | ¥15,400 |
測定 OHV/OHC (2種類) | ¥22,000 |
その他 | |
カムスライドスプロケット製作 | ¥44,000 |
タペットシム製作 | ¥3,300~ |
カム研磨の注意点
- エンジンによってはベースサークル径が初めから小さい為、大幅なプロフィール変更が出来ない物もあります。
- ベースサークル径が小さくなりすぎると、角度あたりのカム山への負担が大きくなってしまう為、プロフィールに制約を付けさせて頂く事もありますので、詳細についてはお問い合わせ下さい。
- ベースサークル径の縮小により、タペット(ロッカーアーム)クリアランスが調整範囲を越えてしまう場合、シートカット等でバルブの突き出し量を調整して対応する事も出来ます。また、平型形状のシムにつきましては、純正品で取り扱っていない厚さのシムの製作も出来ます。
- ロッカーアーム式の場合、車種によっては研磨後にカム山の硬度を上げる為の表面処理を併せて行う必要があります。
- ポルシェ911系に関しては同年式同車種であっても異なるプロフィールのカムシャフトが装着されている場合があります。そのためお預かりしたカム毎にプロフィールについて測定・検討する必要があります。