Inside JUN Machine shop

‘二輪’ カテゴリーのアーカイブ

バルブ研磨

2010 年 3 月 4 日 木曜日 by 営業B

こんばんは、営業Bです。

確かまだ取り上げてなかったかな?ネタです。

バルブ周辺の加工ではとかくシート側のお話が多かった様に思いますが、もちろん相手側たるバルブも密閉性等々重要だったりします。

ある程度距離が出ている個体だと大方こんな感じでしょうか

やはりEX側の方がダメージを負っている事が多いかと思います。

これを加工すると

こうなります。

一部車種に関してはもともとの傘部の肉厚が薄いため困難な物がありますが、大概はこれで復活できます。

また作業中に曲がり等が生じていれば点検も合せて行なえます。

全て新品に交換するのもいいですが、24バルブ車などですとバルブ代で数万円飛びますのでこういった加工を施した上での再使用は十分アリかと思います。

工賃はhttps://junauto/machineshop/processing/cylinder-head.html をご参照頂ければと思います。

シグナス 排気量アップへの道のり

2010 年 3 月 1 日 月曜日 by 営業C

つい先日、たまたま自分の姉に自宅まで送ってもらいました。

車中でのBGMのお話し。日本の兄弟ピアノデュオ。「レ・フレール」が流れていました。

何でそれを聞いてるかを尋ねると、「子供が好きだから」ってあっさり言われました。

自分の甥っ子は幼稚園と小学1年生。どんな子供なんじゃい!!

普通は「みんなの歌」とかやろって思った営業Cです。

そんな感じで今回も肉丸さんのお話し。

このお方、ボアアップが大好きです。当然馬力を上げるのも目的なのですが、他の人がやらない事への執着と申しましょうか…

「実験的」や「試作」、「初めて」などの単語が並ぶ事が多いんですよ。

その途中経過での1コマです。ビックボア化に伴うスリーブを入れる前のボーリングです。

この後にスリーブを入れるわけなのですが、問題が発生。

鋳込み鋳鉄のスリーブを削っていたところ、アルミが見えてきました。

鋳込みっていうのは(鋳造も同じです)その後の加工位置は決まっているものの、それ自体の寸法位置を決めるのは難しいんです。

だからアルミのシリンダーではオーバーサイズの限度があるんです。

まぁ、それを大きくするのですから、こぅなってしまうのも仕方ない事なのですが…

今回は肉丸さんの許可もあり、バリ取りを行った後にスリーブを入れます。

何度も同じ大きさで掘っていますが、こうなったのは今回が初めてです。

スリーブ径を小さくしてボアも小さくすればこの事態は防げますが、そんな後ろ向きな考えを持たないのが肉丸さんです。

「どこまでいけるか」を今でも模索していらっしゃいます。

表面処理にしろ、ボアとストロークの関係やらコンロッドの芯間、ピストンのハイト、キャブ口径など、どこまで行けるのか?!、どれがベストなのか?!などを実際に走行して検証&検討しています。

頭がさがります。しかも、ちゃんと排気量アップの申請もしてナンバーも違うんですから(当たり前?!)

またまたシグナス!

2010 年 2 月 24 日 水曜日 by 営業C

なんだか温かくなってきた気がしませんか?

春めいた陽気のような…。

会社ではいつも半袖の営業Cです。多分、色々な方から頭がおかしいんじゃないかって思われている気がします。

そして今回は、毎度お馴染のシグナスの肉丸(290)さん。

フロントフォークのインナーチューブです。

よくお気づきで。そうです。ただの加工を行っただけじゃ書きませんよ。ええ。

加工を行った内容としては、短縮&ネジ切り直し、そしてDLC!!

またしてもDLCです。

黒光りしています。あこがれますよねぇ。チタンの黒じゃなくDLCってトコが。

ネジを切り足した部分は…

こんな感じです。アップで見ると黒光りがキレイです。

そして、インプレッションのお話しです!!

動きが良くなり、スプリングを硬くしたのにソレがあまり感じられない。との事。

要は足を硬くしたのにちゃんと動く足回りになったって事です。

リアサスにもやりたくなったと言っておりました。

正直、「お勧め」だそうです。

しかし!!当社では表面硬度などの問題でまだ実験段階です。チッピングに耐えられない可能性もあるからです。

何度も言いますが、実験段階です。

でも僕は試したくなりました…。

よく動くって事はオフ車には最適かもしれませんね。ブーツを履かせればチッピングの問題も解決しますし…。

帰り間際のお仕事

2010 年 2 月 17 日 水曜日 by 営業B

こんばんは営業Bです。

H-D TC系ヘッドのバルブガイド圧入直後です(バルブガイドは鋳鉄の製作品)。撮った時はまだ熱気が残っていてこの時期にはありがたい(笑

出血しているのは浸透液でバルブガイドを入れた後、まだ温かいうちに吹いておきます・・・と書くとあれですが、素手で触ると高確率でヤケドします(汗

そして一晩熟成させた上で翌朝現像液を逆側から吹き、漏れの有無を確認していきます。点検の結果問題がなければシートカットへと進みます。

というわけで、この辺りの作業は朝イチか帰り間際に行なう事が多いです。

ちなみに上記作業はバルブガイド入替を行なう全てのヘッドに対して実施しています。

なおこの作業のみでのご依頼も承っております。下記工賃価格表の下から2番目に記載がありますので、ご参照頂ければと思います。

https://junauto/machineshop/processing/cylinder-head.html

(おまけ&備忘用)

LH0032等価回路のエミッター抵抗値(意味深w

こだわりのZ1

2010 年 2 月 13 日 土曜日 by 営業C

先日、よく来店されるお客様から貢ぎ物を頂きました。

この場を借りてお礼申し上げます。

何を貰ったかって??”みかん”です。愛媛のみかん。いや、愛媛じゃないかも…

でも、”みかん”と言えば愛媛と思ってしまう営業Cです。

そんな事を言っちゃうと、静岡の方に怒られそうです…静岡も”みかん”の生産がさかんな土地なので…

今日の画像はZ1の排気量の表記部分です。

903ccって書いてあります。

こちらも同じで903ccって書いてあります。

上面を見ると違いがはっきりわかりますが、エンジンを組んだ状態だとこの部分で判別します。

自分はこの部分の違いを知りませんでした。オーナーさん、すません…。

「浮き文字」と「彫り文字」の違いです。これで前期か後期かがわかるんです。

ん~、またひとつお利口さんになりましたw

クランクケースボーリング

2010 年 2 月 5 日 金曜日 by 営業B

こんばんは、最近ネタがかぶってないか気が気でない営業Bでございます。

こちらはその「いかにもネタがかぶってそうな」ケースボーリングです(^^;

読んで字のごとく、シリンダースリーブの下端が入る部分の穴を拡大します。

その気になればリューター等でDIYできる作業ですが、ここを拡大する必要がある時は得てしてケース肉厚がシビアになりますので、少々工賃はかかりますが最小の拡大加工でケース剛性の低下を最小限に留める事ができます。

工賃につきましては下記URLを参照して頂ければと思います。

https://junauto/machineshop/processing/cylinder-block.html

鉄に鉄(その2)

2010 年 2 月 1 日 月曜日 by 営業B

こんばんは、練馬は徐々に白くなっています(笑)営業Bです。

ずいぶん久しぶりになりますが、その2です。

取りあえずスリーブが入っただけ、の状態です。

といっても少々手を進めてますが、ここから元々のシリンダーに合せて切り欠き等を作っていきます。

この辺りは個体差もある様ですので基本的に手作業の現物合せとなります。その後ピストンに合せてボーリング・ホーニングへと進みます。

というわけでお待たせしてしまっている某お客様、もう少しだけお待ち下さいませm(_ _)m

コンロッド重量測定

2010 年 1 月 29 日 金曜日 by 営業D

営業Dです。こんにちは、風邪がはやってますが、いかがお過ごしでしょうか?

鼻風邪は治りましたが、まだ少しズルズルです。まだまだ寒いですからねぇ。

オートサロン明けで風邪引いたりインフルエンザにかかったりする方多いそうです。乾燥してましたからね。

画像はたいしたものではないですが、純正コンロッドの重量のお話です。

軽自動車の純正コンロッドです。測定しているコンロッド1本だけ新品です。298gですね。

左側のは元付いていたものですが、3本とも293gです。5g差です。

メーカーでの製産した時期により、多少の重量差があり、これを良しとするかですねぇ。

重量バランス的には統一したいので、このコンロッド少々削って重量合わせするのも良いかと思います。

見た目では、この重量差がわかるほど形に違いはありませんから、思い込みで(純正だから公差はない)重量同じと感じてしまうのが怖いですよね。

シグナスの肉丸さん

2010 年 1 月 28 日 木曜日 by 営業C

年が明けたと思ったら、今週はもう月末ですね。

本当、時間の流れって歳を重ねる度に早くなっている気がする営業Cです。

今回はタイトルにも付けてみました。オーナーのハンドルネーム。

そりゃもう、このブログの登場回数も多い事ですしw

快心の一発です。

ピストンに表面処理が施されています。え??いつもと変わらない??

いえいえ、今回のピストンは何とDLC処理です。無論ピストンピンやピストンリング、シリンダーまでも処理します。

シリンダーはこのピストンを基準にボーリングを行ない、その後DLC処理を行います。

でも何がすごいかって?そりゃ、アルミにDLCをかけてるってトコロです!!

今まででは出来なかったんです。鉄にしか。

それが可能になったんです。でもまだ試験段階ではありますが…。

そして、この処理を行うが為に新品のピストンのスカート部分を鏡面仕上にしています。

そうしないとDLCが載りずらいからです。

新品をペーパーで慣らし、ポリッシング。肉丸さん、お疲れ様でした。

当社の第一号です。でも何度も言います。実験段階です。普通の人にはまだお勧めできません。

って、肉丸さんが普通じゃない人みたいじゃないかっっ…(汗

ベアリング合せ

2010 年 1 月 27 日 水曜日 by 営業B

こんばんは、営業Bです。

組立て式クランクの場合はボールベアリング、一体式のクランクの場合はメタルで受けるのが一般的な構成かと思いますが、旧車の場合はこういった構成もあります。

画像左上のクランクケース中央のレースの内径と、画像下側のケージにいれるロッドローラーの外径とでクリアランスを調整していく作業となります。

ローラーには下の様にオーバー/アンダーがあり、一体型クランクの場合のメタルと同様にサイズでクリアランスを調整していきます。ただし相手が「ころ」なので落としたりとかすると大変です。過去これ1個のために数時間夜の現場の床をのたうち回った経験が(汗

ローラーで調整しきれない場合はレースの交換を行います。またレース側もホーニングでの内径調整も行ない、規定のクリアランス値から外れる場合は交換も行ないます。この場合、車種によってはライン(相手側ケースのベアリング軸との芯)の確認及び修正が必須となります。

こうして二つの作業を平行して実施しつつ、最終的なクリアランス値は測定不可(各個別での測定に基づく計算上のクリアランス値でしか出せません)という、いわゆる現場泣かせなお仕事です。