Inside JUN Machine shop

‘二輪’ カテゴリーのアーカイブ

中か外か?

2010 年 1 月 22 日 金曜日 by 営業B

こんばんは、営業Bです。

加工ネタではありませんがたまには基本的なところを、というところです。

シム調整式の動弁系にはタペットシムの入る場所によってアウターシム インナーシムと2種類があります。

まずはアウターシム(K6A)

バルブリフターの上にあるのがタペットシムです。

上の数字は気にしないで下さいませ(笑

RB26のバルブリフターです。インナーシムの場合は文字通り「イン」にタペットシムがありますので、バルブリフターは普通の円筒形です。

同じくRB26です。リテーナーの上部にタペットシムが載りますので大きさは自ずと小さくなります。

で、軽自動車用のアウターシムと2.6リッターの直6用のインナーシムを並べると

こうなります。こうみるとやはりエンジンを回して使うならインナーシム式、でしょうか?

ま、でも現在ではシムレスリフターが大勢なわけですから(笑

SR20ブロックの「あれ」

2010 年 1 月 18 日 月曜日 by 営業B

こんばんは、営業Bです。

先日のオートサロンでは多数のご来場ありがとうございましたm( _ _)m

さて今回のお題ですが、昔よく言われてた割には実物はなかなか拝めないSR20ブロックの「あれ」の画像を入手いたしました。といっても私が撮ったわけですが(笑

SRブロックのシリンダー内は鉄を鋳込んでいるわけですが、ヘッドガスケット面からある位置まではアルミとなっています。

ここに大きな熱的ストレスがかかるとヘッドガスケット側と同様の事が起こりえます。

つまり

こうなります。

軽微なものであれば上面面研で削り落とす等で対応できるのですが。。。

というわけでヘッドガスケット抜けの原因が必ずしもヘッド側だけに限らない場合もあるといったお話でした。ガスケット抜けでお悩みの方は一度こちら側も疑ってみてはいかがでしょうか?

ちなみに鋳鉄ブロックの場合は上面の歪みといった形でガスケットが抜けやすい状態となっているものもあります。

今回のDLC処理は…

2010 年 1 月 8 日 金曜日 by 営業C

いつの間にやら年が明けてしまいましたねぇ。

年末はとある場所で除夜の鐘を見に行く営業Cです。

あくまでも見に行く。叩いた事は1度も無い。だってえらい行列なんですもん。

かれこれ小学生の頃から行ってます。

当社の業界的に言うと「オートサロンの金曜日」みたいな感じですかね。

挨拶に行くと言うか、人に会う為にいくような。そんな感じです。

でも今年は初めてお賽銭を投入しました!!しかも100円!!大奮発ですw

昨年末にお預かりして今年に仕上がったこのロッカーアームとロッカーシャフト&プーリーシャフト

シグナスロッカー

ロッカーアームはカムシャフトの当たり面に処理が施されております。

普通の色よりちょっと黒っぽいのがおわかりでしょうか??

ん~、やはり写真だとわかりにくい…。実物を見るとはっきりとわかるのですが…。

黒光りしています。ヨードランかと思うくらい光ってます。

以前にDLCを施したカムと組み合わせます。ん~、期待できそぅ!

そしてこの部品のオーナーは、毎度おなじみの肉丸さん(爆

ブログを読んでいただいてますが、もっと他の苦労した加工内容や苦労して作り上げたクランクやらシリンダーやらも紹介してくれないとタダの表面処理好きな人に思われるじゃないですかって言われちゃいました。

なのでこちらとしても、そろそろ大会に出場して表彰台に登って陽の当たる場所に出て欲しいと懇願してしまいましたw

とはいえ、シグナス乗りの方からしたら有名な存在だと思いますよ。

よく無事でしたねぇっていうセリフを何度も言ってしまうほど危険な目にあってますし…。

消えない傷も多々あるものの、ちゃんと生きているんですからっっ!!

本当、色々な意味でスゴイお方です。

XRのシリンダー、その後

2009 年 12 月 28 日 月曜日 by 営業C

いやはや、年末になると師走って感じがしますよねぇ。

でも、今日の通勤は人が少なくて早くも休みに入った人達が多いのかなぁ…

なぁんて通勤中に思いふけっていた営業Cです。

本日は以前の続きネタです。

数回前の記事を読んで頂けるとお解かりになるかと思います。そぅ、XRのシリンダーです。

ボーリングを終え、お客様へ発送する前の画像です。

XRボーリング後①

お客様のご要望によりプラトー仕上げになっております。

いつもよりピカピカなのがお解かりになりますでしょうか??

でも、ホーニング目は残っている仕様になっています。

XRボーリング後②

裏側から見ると、スリーブが薄くなっています。以前にもお話ししたと思いますが、このくらいの厚みだと

ハンドパワーで寸法が変化しちゃうんですねぇ。その辺はお客様へ説明済み!

取扱は要注意な感じです。梱包にも気を使っちゃいます!!

だって、本当に寸法が変わっちゃうんですから…。

ここまでボアを広げたXR、どんな感じなんだろぅ。乗ってみたいなぁ…

ちなみにオーナー様はモタード仕様になっているとの事でした。

モタードって、1回だけKTMに乗った事がありましたが街乗りしかしなかったので、本来の面白みを知らないんですよねぇ…

ボアを広げたXR、どんな感じなんだろぅ。マジで乗ってみたい。

サーキットでカウンターあてながら疾走してみたいなぁ。

多分、転ぶと思うけどw

XRのシリンダー

2009 年 12 月 17 日 木曜日 by 営業C

朝と夜はめっきり寒くなりましたねぇ。

東北方面では雪が降っているみたいだし。ようやく冬将軍の到来って感じがします。

それにしても冬将軍ってどんな将軍なんだろぅ…。(いや、意味は知ってるんですけどね)

な~んて幼稚な事を考えている営業Cです。

今回のシリンダーは自分も昔乗っていた事のあるシリンダー。

懐かしいです。でもこのシリンダーは後期型。自分の乗っていたのは前期型w

IMG_0189

IMG_0191

IMG_0193このシリンダーをいっぱい掘ります。

自分の想像以上です。思わず最初にご連絡を頂いた時に、「そんなに大きいサイズありましたっけ?」

ってきちゃいました。

そこから、オイルポンプが弱いとかカムハウジングがやられやすいとか色々とお話をさせて頂きました。

(お話と言うより、自分が勝手に伝えていただけかもw)

ちなみに3枚目の写真のど真ん中にある小さい穴のような部分、あそこにイモネジが入っているんですねぇ

純正で入っているのはとても珍しいです。スリーブの回り止めなのですが、後加工で入れることはあるものの

最初から入っているなんて…そんなにスリーブが回りやすいのだろうか??

ん~、謎です。

エキマニ差込部修理

2009 年 12 月 7 日 月曜日 by 営業B

こんばんは~営業Bです。この時期は老体にはつらいっす。

さて、時々頂くお仕事でしたがなかなかご紹介する機会がありませんでした。

DSC00911

パンヘッドのエキマニ部を新規に作った物と差替えです。

この部分は経時によってやせてしまう様でして、液ガス盛り盛り大作戦でもどうしようもないくらいになってしまう状態も多々あるそうです。

社外品で差し替え用の部品も出てはいますが、それとは一味変えてあります。

お客様へ納品後、ブラスト等で違和感がないように仕上げていくそうですので組み上がりが楽しみです。

ちなみに別件でのお預かりですが、通常はこんな感じです(拡大過ぎ?

DSC00909

これはかなり上物ですのでそのままスルーの方向で(笑

ハーレートルクプレート(ダミーヘッド)

2009 年 12 月 3 日 木曜日 by 営業D

営業Dです、師走に入りましたねぇ、早いもので1年あっという間です。

今年は何km営業で走った事か・・・・考えると怖いです。営業車がNOトラブルで走ってくれるおかげです。

今回はハーレー系のトルクプレートについてです。まずは画像を先にお見せします。

P1060693

四輪の方面では「ダミーヘッド」と言えば解りやすいかと思います。

ハーレーの場合は、上面と下面にプレートを装着し、挟み込んでトルク締めします。

ヘッド&クランクに組み付けた状態に近づけた状態で、ボーリングホーニングするといった考えは、四輪も同じですね。

シリンダー内径の歪み変化量がショベルとEVO、TCでも違いますので、これが有効かは絶対ではないですが。

また、四輪も同じですが、トルクプレート(ダミーヘッド)装着面の歪みが大きければ、無用な歪みも生じてしまいます。

特にハーレーはヘッドガスケット面、シリンダーヘッド面、シリンダークランクケース面、クランクケース上面と

4箇所が平面である事が必要になってくるという事です。(シビアに言えばですが・・・ね)

トルクプレートをお持ちでいらっしゃるお客様は、上記画像のような状態で加工依頼されます。

我が社でもSHOVEL、EVO系トルクプレートは御座いますので、ご要望あればご相談下さい。

モンキーのクランクケース

2009 年 12 月 2 日 水曜日 by 営業C

師走になりました。歳をとるごとに時間の流れが変わっていく気がするのは何故でしょう?

いつのまにか12月ですよ。

それでも汗をかきながら半袖で仕事をしていたら

「お前、おかしいんじゃないの?」と工場長に言われた営業Cですw

バイクのシリンダーでボアアップをする際にたまに行うこの加工。

例えて言うなら、武川シリンダーなどの社外シリンダーを使用する場合やビックボア対応の強化スリーブなどを入れる場合です。

シリンダーの下側に出っ張ったスリーブの部分がですね、大きくなっているヤツですよ。

太くなっているわけですな。これが。

で、クランクケースにシリンダーを入れようとすると…

あれ?入らない?!

そりゃそうです、太くなっているんですから。だからクランクケースを削るんです。

ちゃんと入るように♪

しかし、削りすぎは禁物。クランクケースに穴が開いてしまったりケース剛性を落とすことにもなっちゃいますから。

気持ち良く入るところで終りにします。

ガバガバはダメなんですな。

IMG_0099

ロアシートはどこに座るのでせうか?

2009 年 11 月 26 日 木曜日 by 営業B

こんばんは~営業Bでございます。

今回はちと趣向を変えて画像からご紹介をば

DSC00889

DSC00891

DSC00894

一部バルブガイドの色が違いますが(笑)それはさておき、その下の部分に注目して頂ければと。。

これ全部同じショベルヘッドです。年式はもとより過去の加工歴等々で変わっていたり、はたまた吸排気/前後バンクで各々別仕様であったりと現場の人間共々いろいろ泣かされた勉強させて頂いた部分であります。


Z1000 シリンダライナー

2009 年 11 月 20 日 金曜日 by 営業C

朝と夜はめっきり冬な気温になりました。空冷エンジンには良い季節??

冬と夏ではキャブセッティングも換えなくてはいけませんよね。

乗ってて寒くても動かなくなるとただの鉄屑。バイクは案外重いんです。

そう、押した事のある人にはわかると思います。

わかるかなぁ、わかんねぇだろうなぁ。

憧れのインジェクションバイク。でもキャブはFCRな営業Cです。

スリーブ抜いてありますが、Z1000のスリーブです。社外品です。

ノーマルよりも太く作られているのでボアアップをしても大丈夫な強化タイプ…

なはずなんですけど…

ボーリングをしたら割れていました。画像の上の辺りに円周方向にクラックが…

このシリンダー、当社で強化スリーブに換えて動いていたんです。

エンジンを開けて正解だったんですけど、調子が悪かったわけでもなく、ただピストンサイズを上げるが為に加工に再度来た物なのですが…

そりゃこのまま放置するわけにもいかず、スリーブは入れ替える事になりましたが…

クラックが入っているものもマレにありますが、こんな短期間でクラックが入るとは思ってもいなかったです。

クラックが全周つながればスリーブは落ちてしまいます。そうならずに済んだのは良かったのでしょうけど

レース専用車でもないのにこの短期間でこぅなるとは…