Inside JUN Machine shop

‘ハーレー’ カテゴリーのアーカイブ

ベアリング合せ

2010 年 1 月 27 日 水曜日 by 営業B

こんばんは、営業Bです。

組立て式クランクの場合はボールベアリング、一体式のクランクの場合はメタルで受けるのが一般的な構成かと思いますが、旧車の場合はこういった構成もあります。

画像左上のクランクケース中央のレースの内径と、画像下側のケージにいれるロッドローラーの外径とでクリアランスを調整していく作業となります。

ローラーには下の様にオーバー/アンダーがあり、一体型クランクの場合のメタルと同様にサイズでクリアランスを調整していきます。ただし相手が「ころ」なので落としたりとかすると大変です。過去これ1個のために数時間夜の現場の床をのたうち回った経験が(汗

ローラーで調整しきれない場合はレースの交換を行います。またレース側もホーニングでの内径調整も行ない、規定のクリアランス値から外れる場合は交換も行ないます。この場合、車種によってはライン(相手側ケースのベアリング軸との芯)の確認及び修正が必須となります。

こうして二つの作業を平行して実施しつつ、最終的なクリアランス値は測定不可(各個別での測定に基づく計算上のクリアランス値でしか出せません)という、いわゆる現場泣かせなお仕事です。

残ってしまった事例…

2010 年 1 月 23 日 土曜日 by 営業C

空気が乾燥してますねぇ。咽喉が痛くなります。

雨は嫌いですが、乾燥しているのも嫌いです。でもジメジメしているのはもっとイヤな営業Cでございます。

ボーリングを行う場合、通常オーバーサイズのピストンを使用しますが、その際にどのサイズにするかって悩みますよね。

ええ、自分達も悩みます。キズなどがあるともっと悩みますw

だって、キズの深さまでは計れませんから…

非接触の測定器などを使えば計れるのかも知れませんが…通常の測定器では測れません。

しかし、一般的なボアゲージで元々の状態の真円度などは測定ができます。例えば樽型になっているとか、末広がりになっているとかです。

ちなみに、今回の画像はボーリングとホーニングをした後の物です。

丁度真中にキズが残ってしまっています…。タマゴ型にクリアランスの違う部分が出来てしまいました。

もうワンサイズ上げれば傷も消えるのですが、ここの見極めってかなり難しいんですよ。

本当にワンサイズで消えるのか??って。

オーナーからしたら、大きいピストンにはしたいけど、次にオーバーホールをする時にシリンダー交換になってしまう事も避けたい。相反する部分があるのです。

ピストンは必要最小限に大きくしなくてはいけないのです。

でも一度購入して開けてしまったピストンを返品するわけにはいかない…。かな~~~り難しい問題です。

大きければ当社としては安心なんですけど、掘る量が増えれば工賃もかさみます。

こりゃま難しい。

掘らなきゃわからないってところがあるんです。キズの場合って。

出来るだけ大きいピストンにして欲しいんですよね、自分としては…。

エキマニ差込部修理

2009 年 12 月 7 日 月曜日 by 営業B

こんばんは~営業Bです。この時期は老体にはつらいっす。

さて、時々頂くお仕事でしたがなかなかご紹介する機会がありませんでした。

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パンヘッドのエキマニ部を新規に作った物と差替えです。

この部分は経時によってやせてしまう様でして、液ガス盛り盛り大作戦でもどうしようもないくらいになってしまう状態も多々あるそうです。

社外品で差し替え用の部品も出てはいますが、それとは一味変えてあります。

お客様へ納品後、ブラスト等で違和感がないように仕上げていくそうですので組み上がりが楽しみです。

ちなみに別件でのお預かりですが、通常はこんな感じです(拡大過ぎ?

DSC00909

これはかなり上物ですのでそのままスルーの方向で(笑

ハーレートルクプレート(ダミーヘッド)

2009 年 12 月 3 日 木曜日 by 営業D

営業Dです、師走に入りましたねぇ、早いもので1年あっという間です。

今年は何km営業で走った事か・・・・考えると怖いです。営業車がNOトラブルで走ってくれるおかげです。

今回はハーレー系のトルクプレートについてです。まずは画像を先にお見せします。

P1060693

四輪の方面では「ダミーヘッド」と言えば解りやすいかと思います。

ハーレーの場合は、上面と下面にプレートを装着し、挟み込んでトルク締めします。

ヘッド&クランクに組み付けた状態に近づけた状態で、ボーリングホーニングするといった考えは、四輪も同じですね。

シリンダー内径の歪み変化量がショベルとEVO、TCでも違いますので、これが有効かは絶対ではないですが。

また、四輪も同じですが、トルクプレート(ダミーヘッド)装着面の歪みが大きければ、無用な歪みも生じてしまいます。

特にハーレーはヘッドガスケット面、シリンダーヘッド面、シリンダークランクケース面、クランクケース上面と

4箇所が平面である事が必要になってくるという事です。(シビアに言えばですが・・・ね)

トルクプレートをお持ちでいらっしゃるお客様は、上記画像のような状態で加工依頼されます。

我が社でもSHOVEL、EVO系トルクプレートは御座いますので、ご要望あればご相談下さい。

ロアシートはどこに座るのでせうか?

2009 年 11 月 26 日 木曜日 by 営業B

こんばんは~営業Bでございます。

今回はちと趣向を変えて画像からご紹介をば

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一部バルブガイドの色が違いますが(笑)それはさておき、その下の部分に注目して頂ければと。。

これ全部同じショベルヘッドです。年式はもとより過去の加工歴等々で変わっていたり、はたまた吸排気/前後バンクで各々別仕様であったりと現場の人間共々いろいろ泣かされた勉強させて頂いた部分であります。


ハーレー ショベルのコンロッド

2009 年 11 月 16 日 月曜日 by 営業C

半年間、友人の結婚式の為に髪の毛を伸ばしていました。

余興をやる事になったので年甲斐も無く、リーゼントにする為です。

でもでも、みなさんに何故か大好評でした!そりゃわざわざセットしてもらいましたからw

そして先日、髪の毛を短く切りちょっと寒いような気がする営業Cです。

今回はちょくちょく来るハーレーのコンロッドの写真です。

ハーレーコンロッド国産からすると珍しい形をしているかと思います。

ベアリングなんてタマっころが分解できます。そしてオーバーサイズの設定まであります。大端部のレースも入れ替えも可能。

国産とは違い、色々と部品設定があってダメになった部品を交換する事ができます。

オーバーホールを行う人にとっては親切設計??

しかし、部品を組み込む為には測定やら何やらが必要なのでプロ仕様とも言えるかも…

ロッドローラーと呼ばれる玉っころなんて組み込むのが大変なんですよ!ポロポロと落ちちゃうんですから。

なので、落っこちないような巧みの技も存在します。ハーレー屋さんならどこでもやっていることかもしれませんがw

国産のクランク部品とは違い、色々と面白いんですよ、ハーレーって。

ハーレーのプラグホール

2009 年 10 月 8 日 木曜日 by 営業C

いや~、今日の台風は凄かったですねぇ。

雨じゃなくて、首都圏の電車が…。山手線も止まっちゃいましたし!

都心の駅はJRが全て運休してしまった為、身動きできない人でごったがえし。

改札口は振替乗車券と遅延証明をもらう人であふれ…。

電車の中は乗車率が何パーセントか不明なくらいスシヅメ。

久々に電車の中で骨が折れるかと思った営業Cです。

今回はハーレーのPANヘッドのプラグホールです。このヘッドはプラグホール部分に鉄が鋳込まれているタイプです。

鉄がアルミに鋳込まれているプラグホールって珍しいんですよねぇ。年式的な部分もあるとは思うのですが、確かにアルミより鉄の方が硬いのでネジ山がダメになる可能性は少ないとは思うのですが

PAN白くなっているのは現像液と呼ばれるスプレーを吹いたからです。

しかし!!よく見ると、プラグホールの周辺に星型になっている部分がわかりますか??

しかもその星型の部分に赤い何かが見えませんか??

その赤いのは見えちゃうといけないんです…。

ちゃんと塞がっていると出てこないんですから。

出てくるという事は、どこかと繋がっているという事です。

このヘッドはプラグの座面あたりからオイルがにじむという事で当社にチェック依頼がきました。結果は漏れていると言う事です、残念ながら…。

こういう風になってしまうと鋳込みってのも良し悪しがあるんだなと思う瞬間です。

ただいまテスト中でつ

2009 年 9 月 26 日 土曜日 by 営業B

こんばんは、お恥ずかしい諸事情により全身筋肉痛の営業Bでございます。やっぱりクルマいじりは体力ですねぇ(汗

臨床試験中の物をアップするのは少々複雑なところがありますが、これをご覧頂ければと思います。

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ショベルヘッドのバルブガイド周辺ですが、画像中央のバルブガイドが臨床試験中の物です。

この年代の車両ではハーレーに限らず、何らかのオーバーホール歴がある場合が多いかと思います。

特に数度のフルオーバーホール歴のある物の場合、すでにオーバーサイズの限界に到達している個体も多くお見受けしてきました。

こういった場合、今まではリン青銅による一品製作のみでの対応でしたが、かねてよりご要望のあった鋳鉄でのオーバーサイズ以上の大きさでのバルブガイド製作を試験的に行なっています。現在数台をこの仕様で出荷しており、問題が無い事を確認した後、正規に加工メニューに追加することとなっています。

材料置換による放熱性向上等よりも耐久性を要する場合等々に選択肢の一つと足りえるかと思います。

確定時には弊社HPにて告知させて頂きますので、よろしくお願いします。

珍しいハーレーのヘッド

2009 年 9 月 15 日 火曜日 by 営業C

先日、山手線で茶色い山手線を見かけました。100周年の記念電車らしいです。

帰宅とは逆回りなのに乗りたい衝動にかられてしまった営業Cです。

しかし、それより面白かったのは電車に乗っていた女子高生が

「五反田」を「オランダ」と聞き間違えて山手線がオランダに止まることを驚いていた瞬間ですw

ハーレー4バルブ①

ハーレー4バルブ②話を変えて…このヘッド、ハーレー用なんですよ。でもバルブの数が多いです。

普通、この年式は2バルブなんですよ。確かに今となっては4バルブなんて珍しくもないかも知れませんが、ハーレーは2バルブがごく最近まで使われていました。

2バルブが悪いってわけじゃないですよ。一長一短ありますから。

それにしても、このヘッドを作ってしまったメーカーさんもすごいですよね。

実は自分、このヘッド初めて見たんです…(汗

シリンダーブロック面研(その3)

2009 年 9 月 9 日 水曜日 by 営業B

こんばんは、営業Bでございます。

実は今回のお題は正確ではありません(汗

正確にはバイクのクランクケースのベースガスケット側の面研となります。

今回の生贄はこちら(^^;

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シリンダーヘッド側と違い、即致命的なトラブルに直結するわけではありませんが、オイル滲みなどのマイナートラブルの原因にはなり得ます。今回もこうした理由でのご依頼でした。

もうちょっと拡大すると

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一部にまだ腐食が残っていますが、ここは深追いせずにあえて面が出る、つまりガスケットが密着するレベルに留めてあります。

ちなみに2ストですと、ここでポートタイミングを微妙に調整して・・・なんて芸当もできますが、こんな事言うと今の若い子には訳分からんおっさん呼ばわりされますので、世のおぢさま方はお気を付けくださいませ(^^;